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AIがした発明

 AIは、しばしば弱いAIと強AIとに分けられることがあります。ここでいうAIがした発明は強いAIがした発明のことです。人間主導のもとに弱いAIを利用して発明した場合はその人間が発明者となりますが、強いAIがした発明の発明者は誰なのかという問題です。

発明できる者

 日本では、特許法第29条第1項柱書に「産業上利用することができる発明をした者は、・・・その発明について特許を受けることができる。」と規定されていることから発明者は自然人に限られています。

 特許法上の発明者は自然人であるため、仮にAIが発明をした場合であっても現行特許法上ではAI自体が発明者となることはできません。もちろん、AIを利用して自然人が発明をした場合には、その自然人が発明者となります。

AIがした発明の保護の可能性

 では、AI自体が発明した場合であっても保護する必要が無いのか、そもそも発明をすることができる者が自然人に限定することが時代の流れに合わなくなっているのではないか、などの議論もあります。

  こうした中、EPOは、発明の名称を「FOOD CONTAINER 」とする出願(EP3564144)および発明の名称を「DEVICES AND METHODS FOR ATTRACTING ENHANCED ATTENTION」とする出願(EP3563896)について、発明者として特定される者は人間でなければならず、DABUSと呼ばれるAIマシンを発明者として特定することを拒絶しました。出願人側の意見は、このページの2019年7月24日(24.07.2019)付けのLetter concerning the inventorから確認できます。

 EPOによる拒絶の根拠の概要は次の通りです。

 「EPOは発明者という用語が自然人を指すと理解することは国際的に適用可能な基準であると思われ、様々な国内裁判所がそのような決定を下している。
 さらに、指定された発明者が正当なものであり、この権利から利益を得ることができることを保証するために発明者の指定が必須である。これらの権利を行使するには、発明者はAIシステムまたはマシンが享受できない法的性格を持たなければならない。
最後に、マシンに名前を付けるだけでは、上記のEPCの要件を満たすのに十分ではない。」

 詳細は、次のページをご覧ください。

  USPTOにおいてもEPOの判決と同様に、AIシステムDabusが発明者とされた2つの特許を拒絶したとのことです。詳しくはこちらこちらをご参照ください。

 AIがした発明について特許される時代がやってくるのでしようか。

 なお、中国ではAIが作成した文章に著作権を認める判例がでています。詳しくはこちらをご参照ください。

(弁理士 井上 正)

 

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